100均へよく行く。必ずしも全てがお得ではないし、品質も悪いし、見栄えもよくない、すぐ壊れる。ただ、なんとなくいろいろなグッズを見ているだけで楽しいし、買ったときだけはお得感がある。(後で後悔することも多いけどね…)
ある日、PCのスピーカーが壊れてならなくなった。というか鳴らないのに気付いた。98年くらいから使っていたので、15年も前のスピーカである。よし、100均ショップの部材でスピーカーを作ろう。ついでに小型アンプも作ろう。
開発のモットーは、「安く手間をかけずに簡単に」。なぜって、工具も技術も知識も全然無いので、WEBを見ながらできるだけお気楽極楽に作ろうと思う。
1.材料
まずこれが材料。なんかすでに2000円近くになっている。PCスピーカーでググればアンプ付き、ウーハー付きが買えるかもしれない。いやいや、違うんだよ。薄っぺらいプラスチックでいい音はでないんだよ。手間暇かければ素晴らしい音で鳴るんだよ。プラセボなんて単語は吾輩の辞書には無いんだよ。
秋月スピーカー(F01908H0) | 300円 | 2個 | 600円 |
ダイソー板(450x90x12) | 100円 | 5枚 | 500円 |
ジョンソンターミナル | 150円 | 4個 | 600円 |
吸音材 | 100円 | 1枚 | 100円 |
黒スプレー缶 | 100円 | 1個 | 100円 |
合計 | 1900円 |
板と吸音材と黒スプレー缶は、ダイソー製。スピーカーとジョンソンターミナルは秋月電子製(http://akizukidenshi.com/)。
木材はダイソー製の安い板。なんかこの木は以前も何かで加工したけど、節も多いし木目にそってすぐ割れてしまうし、やっぱり100均の名に恥じない品質の木材。ダイソー通には常識だけど、ダイソーはいつも同じ商品があるとは限らない。お店によっても品ぞろえが全然違う。この間見た商品は二度と手に入らないということも多い。この木材もうちの近所のダイソーには売っていなかった。
ジョンソンターミナルとスピーカーは、ずいぶん前に秋月で買ったので、実は今回新たに買ったわけでない。今(2013年12月時点)で調べたら、このスピーカー売っていないみたいだ。もしかしたら、大人気商品か!?(なわけない)。
ジョンソンターミナルは、通常はスピーカーに取り付けないけど、木材に丸穴をあければ済むと思って安易に選んだ。(実はそうでないことがあとで判明する)
吸音材とあるが実はフェルト素材の吸音カーペットだ。外から見えないし、内側に貼り付けが簡単かと思って選んだ。
2.どんなスピーカーを作る?
「安く手間をかけずに簡単に」といっても、このスピーカーはどう考えても低音が弱そうだ。だからバスレフタイプにしたい。だけど、バスレフって小さめの穴が開け辛いよね。電気ドリルはあるけど、ドリルの歯は、5mmまでしか持っていないし。ようし、なんちゃってバスレフにしよう。できるだけ木材のカットは少なくしよう。
で、考えたのは以下のカット。450x90x12の板を五枚使ってペアのスピーカーを作る。カットは、丸穴を除けば9回で済む。なんと、余りの木も無い。図にある数字は縦の長さを示す。実はダイソーの板は451x90x12であったので切りしろを1mmぐらいで計算している。
当然、実際に低音がでるのかどうなのか、検証はできていない。なんちゃってバスレフだからね。
3.木材のカット
さて、一番の難関の木材のカットである。
直線は9回切ればよいと高をくくっていたが、短い部分(たとえば上記のEとかF)を切るのは難しい。長ければ、膝で押さえ込んでのこぎりでまっすぐ切るのはそれほど難しくないが、C,D,E,Fとどんどん切って木は短くなり、最終的には膝で押さえきれなくなってしまう。へろへろの切り口になってしまったが、まあ内部の木材だし、見えない。見えない。と自分を納得させる。
いよいよ丸い穴である。自在錐なんてものは持っていないし、のこぎりと電気ドリルとやすりだけである。とりあえず、円の内側にそってドリルで穴を開け、ずぼっと大まかに穴を開けた。あとは、ひたすらやすり掛けである。
スピーカーで隠れるとはいっても、きれいにスピーカーユニットから音が漏れないようにピタッと穴にはまるように削りたい。だけど、なんだかんだで、うまく削れなかった。ちょっと大きすぎた。少し音漏れがする隙間は、グルーガンで埋めようかな。
ジョンソンターミナルは、5mmぐらいの穴を電気ドリルで開けて、8mmぐらいになるまでリーマーでゴリゴリと穴を開けた。よしこれでOKと思ったら…ジョンソンターミナルのねじ部分の長さは8mmぐらいしかないので、12mmの厚みの板はねじ止めができないことが判明。なんとか裏側からねじ止めする部分の板を彫刻刀で削って、8mmぐらいに薄さにした。ちなみに彫刻刀も100均製。
4.接着
切った木材をやすり掛けしたら、いよいよ接着である。当然クランプなんていう便利なものは無いので本の重しと木工用ボンドである。まっすぐと思っていても結構切り口は曲がっているもので、それを埋める意味でも、木工用ボンドは結構べっとり使用した。木工用ボンドは水性なので、便利グッズといえばドライヤである。本の重しを置いたあとにドライヤをかければ、結構すぐに乾いてしまう。
ただ、はみ出したボンドを濡れぞうきんでもっときちんと除去しておくべきであった。これが後の出来を左右した…
背面の板を除いて、全ての板の接着完了。
5.塗装
ここで、全体的にやすりをかける。サンドペーパーを使って、がんばってなめらかになるまでかける、かける、やすりをかける。さらにやすりをかける。だがしかし、やすりが足りなかった。はみ出た木工用ボンドは、サンドペーパーでは全然とれず、木に比べて相当堅かった。そうとは知らず、なめらかになってきれいになったかのように見えたので、塗装を行ってしまった。
スプレー缶で黒をシュワーとやって初めて気付いた。あー、木工用ボンドが残っている。全然削れていない。残った木工用ボンドの部分は、黒の色が付くとテカって、目立つ目立つ。なんてこった。ここまでは、きれいにできていたのに…
6.組立
いよいよ最後の組立である。まず、吸音材をカット。カーペットに見えるかもしれないが、吸音材である。カッターとはさみでチョキチョキ。30cm四方の吸音材ではちょっと足りなかったが、まあ音がぶつかるところに両面テープでぺたぺたと貼り付けた。
ようやく、ご本尊のスピーカーをねじ止めする。丸い穴がスピーカーにピタッとはまっていないので、ちょっと音漏れしそうだ。実際に音を出しながら調整しよう。後は、端子にスピーカーコードをはんだ付けすれば完成!!
ちょっと、木工用ボンドがテカってしまったが、そこそこのものができた。
よし、次はいよいよ音出しだ。(次回に続く)